7つの習慣

概要

「人格主義」と呼ばれる

目次

第一部 パラダイムと原則

第二部 私的成功

第1の習慣 主体的である

第2の習慣 

第3の習慣

第三部 公的成功

第4の習慣

第5の習慣

第6の習慣

第四部 最新再生

第7の習慣

 

第一部 パラダイムと原則

 人格主義は、個性主義と対比されて述べられている。個性主義は表面的なテクニックを駆使して、人間関係を良くしたりしよう考え方である一方、人格主義は、その内側、つまり優れた人格でいることで、自分自身を幸せにしようという考え方である。本書では、小手先のテクニックだけでごまかせるものではない。人格を優れたものにすることこそが人生のあらゆる悩みの解決策だと言っている。

 こうしたモノの見方をパラダイムといい、パラダイムシフトこそが必要だと述べている。筆者の、スポーツの出来ない息子に対する接し方、そしてその根源にあった個性主義から人格主義にパラダイムシフトした話はとてもインパクトがあった。

 また、この本には何度も「原則」という言葉が出てくる。これは、いつの世の中でも自明なこと、そして自分たちでは変えられない世の中のルールのことである。具体的には人間の尊厳・可能性・成長などである。これらに従って、活かして生きることが重要だとされている。

 では、人格を正すにはどうすればいいのか?インサイド・アウトのアプローチが重要だと述べられている。内側から変わっていくということだ。上司に変わってもらうのではない、自分から変わっていくのだと。そのようなインサイド・アウトのアプローチとして7つの習慣が挙げられている。

 ちなみに、本書で習慣とは、「知識」「スキル」「意欲」の重なる点だとされている。どれも欠けてはいけない。

 また、「P/PCバランス」という考え方が用いられている。簡単に言うと、成果と能力に対する投資のバランス、短期的なリターンと、長期的なリターンのバランスのことである。これに注意を払っていかないといけないというのは同感である。

 ”モノの見方とは、すなわちその人のあり方である”

私的成功

第1の習慣 主体的である

 主体的でないとは、どういう状態かというと、反応的であるということである。反応的とは、外部からの刺激に対して、自分で律することなくはんのうしてしまうことだ。逆に主体的であるならば、刺激に対して、どのように反応するのか選択の自由を持ち、自覚・想像・良心・意思を持って反応するのである。

 主体的であるとは、自発的に行動することだけでなく、自分の人生に責任を持つことということである。

  また、「関心の輪」と「影響の輪」という考え方がある。自分の労力をかけている部分がどっちに入っているのかで、自分の主体性が分かるというもの。もちろん「影響の輪」に労力をかけているほうが主体的だと言える。そうして「影響の輪」を広げていくことが出来れば、ますます自分のコントロールできる範囲が広がっていくということだ。

”深く正直に、「今日の私があるのは、過去の選択の結果だ」と言えなければ、「私は他の道を選択する」と言うことは出来ないのだ。”

 

第2の習慣 終わりを思い描くことから始める

 終わりを思い描く、つまり自分が死んだときに周りの人たちにどう思われたいのかを想像するということである。そして、そこにある自分の価値観に従って自分の人生を設計するということを指している。

 これを実現可能にするのが、ミッション・ステートメントだ。イメージとしては企業のミッションの個人版といった感じであろうか。これを言葉にして持っていることは大きな違いが出ると思う。ミッション・ステートメントを書くには、自分の役割と目標を特定することが重要である。

 また、個人の内面の中心にあるもの、つまり価値観は、安定・指針・知恵・力の源になるが、中心にあるものはいくつかある。

 自分の場合は、友人中心・自己中心に近いと感じた。この場合、他人の意見に振り回されやすかったり、他人のモノの見方に引っ張られたりとか、自分にとって嬉しいかどうかで物事を判断してしまったりする傾向があるということだ。これを原則中心に変えていく。これは難しいことであるが、これこそインサイド・アウトである。

”これらの人たちに、あなた自身あるいはあなたの人生をどのように語ってほしいだろうか。”

第3の習慣 最優先事項を優先する

 ここで言われているのは、緊急ではないが重要性の高い「第Ⅱ領域」の活動の話である。自分がやらないといけないと認識しつつも出来ていないことは全て第Ⅱ領域の問題である。

 緊急度と重要性でマトリクスを組むと、人間は誰しも第Ⅰ領域で1日の8割くらいを過ごしていまい、残りの2割くらいを自分がやらなくてもいい第Ⅲ領域や、娯楽である第Ⅳ領域に使ってしまう。

 どうにかして、第Ⅱ領域の時間を確保しなければならない。まず、出来ることとしては、第Ⅲ領域・第Ⅳ領域のことに割く時間を減らすということ。次にデリケーション(人に仕事を任せること)である。自分の時間を割くときには効率性を重視し、人に任せるときには硬化性を重視することが大事。デリケーションする際には、使い走りではなく信頼して全面的にデリケーションすることが成功の秘訣だとされている。

 また、第Ⅱ領域の時間管理をするためのツールとして、フランクリンプランナーの活用が挙げられている。これについても自分で導入して、様子を見てみたいと思う。

 

公的成功

相互依存のパラダイム

まず、私的成功が順番として公的成功の前に来るということはゆるぎない事実であるとう前提を共有したうえで、相互依存についての話に移る。

 信頼口座という考え方が示されている。信頼口座に信頼がたまっているとコミュニケーションは円滑になるし、逆に底をつきているとコミュニケーションは途端に難しいものになる。信頼口座に預け入れをする方法は6つある。

1.相手を理解する 2.小さなことを気遣う 3.約束を守る 4.期待を明確にする 5.誠実さを示す 6.(口座から)引き出してしまったときは心から謝る

これらに気を遣うことで信頼口座の預け入れはたまっていくのだ。

第4の習慣 Win-Winを考える

人間関係には6つのパラダイムがある。

Win-Win すべての人間関係において、必ずお互いの利益になる結果を見つけようとする考え方と姿勢である。説得と妥協だけではないより良い第3の案の存在を信じること。

・Win-Lose 「勝つ」ということは「相手を負かす」ということであるという考え方。相対評価、レース。スポーツではこの考え方になる。

・Lose-Win 相手に対して何も主張・期待・見通しを持たず、自分の気持ちを伝える勇気もなく、ただ嫌われたくがないために、我慢するという考え方である

・Lose-Lose Win-Loseタイプの人間がぶつかり合ったときに「相手を負かす」という考え方に縛られすぎて、2人とも負けるのだ。

・Win 他者のことはどうでもよく自分が勝つことだけを考えるパラダイム

Win-Win or No Deal 基本的な考え方はWin-Winであるが、もしお互いの利益にならないと結論づいたときは、No Dealにするという考え方である。No Dealという選択肢があることによって余裕が生まれるのだ。

 

これら6つのパラダイムがあり、自分の心がすさんでた時を振り返ると、Win-LoseとLose-Winの二つが共存していた。これに違和感を覚えたが、この理由にも言及されていた。内面が安定していないので、自分の立場がぐらぐら揺れるらしい。自分の思い通りに行かなくなって規律の無い混乱した状態に耐えられなくなるとWin-Loseとなり、そのうちじぶんの高飛車な態度に良心が痛んでくるとLose-Winになり、怒りやイライラが募ってWin-Loseに逆戻りと繰り返す。負のスパイラルである。

 

Win-Winの原則はあらゆる、1.人格 2.人間関係 3.協定 4.システム 5.プロセスに支えられている。

1.人格

  ・誠実ー「自分自身に価値を置くこと」自分の価値観を明確にし、それに従って生きること

  ・成熟ー勇気と思いやりのバランスがとれていること。

  ・豊かさマインドーパイは限られていて、人が得ると自分の取り分がなくなると考えている人は、他人の成功を素直に喜べないし、Win-Loseの考え方に支配される。(欠乏マインド)

 

2.人間関係 互いに信頼しあい、信頼口座の残高をためておく。

3.協定 5つの要素を明確に。望む成果・ガイドライン・リソース・報告義務・評価の結果

4.システム 「バミューダ行きレース」の例を見ると明らかである。Win-Winが機能するにはそれを支える予算・給与体系等のシステムが必要不可欠。

5.プロセス ここの説明は第5,6の習慣で触れられる

第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される

人はたいていまず自分を理解してもらおうとする。そのため、相手の話を聞くときも理解しようとして聞いているのではなく、次に自分が何を話そうか考えながら聞いている。これは確かに心当たりがある。

ここで述べられているのは、共感による傾聴である。ただ注意深く話を聞くのではない。相手を理解しようという姿勢で聞くことである。

相手の話を聞くときに「自叙伝」からしがちな4つの反応が以下である。

・評価するー同意するか反対する

・探るー自分の視点から質問する

・助言するー自分の経験から助言する

・解釈するー自分の同期や行動を基にして相手の動機や行動を説明する

 

コンサルティングのプレゼンテーションでも相手企業の理解のフェーズが一番最初にあるが、これはまず相手への理解を示すことで、自分の話の信頼を上げる効果があったということなのだろう。

第6の習慣シナジーを創り出す

 シナジーは、あらゆる人の人生においてもっとも崇高な活動であるとされている。要は、1+1を2ではなく、4,8,100と無限の可能性を持たせることが出来るのがシナジーである。

 シナジーは信頼関係なくして生まれない。信頼と協力の度合いが高くなり、尊重的なフェーズを突破して、初めてシナジー的な関係になれる。シナジーを生むために妥協するのではなく、第三の案を考える。そのためには互いを尊重することが欠かせない。

最新再生

第7の習慣 刃を研ぐ

第7の習慣は、人間を作っている4つの側面の刃を研ぎ、第1~6の習慣を可能にするものである。

肉体的側面、精神的側面、知的側面、社会・情緒的側面、このすべての側面をバランスよく磨くことが必要である。

最新再生は、成長と変化を繰り返しながら、螺旋階段を上るようにして自分自身を高めていく原則である。そのために前提として必要なのは良心である。良心を鍛え、そしてより高い次元で学び、決意し、実行することが求められるのだ。

 

 

 

Strength Finderの結果

久しぶりにStrength Finderをおこなった。

おそらく前回行ったのは一年半前くらいだろう。

 

今回の結果と前回の結果を見比べて、自分がどのように変わったのか、また自分の強みをコンサルタントとしてどのように活かしていくべきなのかを考えていきたい。

 

2020/04/06

1.回復志向↑ 問題解決が大好き、問題を探り、それを解決することに長けている

2.社交性↑ 知らない人と出会い、惹きつけ味方につけることが大好き

3.調和性↓ 意見の一致を求める、異なる意見でも最適解を求める

4.コミュニケーション↑ 自分の考えを言葉にするのが得意

5.アレンジ↓ 多くの物事を整理し組織化することが出来る

6.ポジティブ 人をよく褒め、すぐに微笑みかけ、どんな状況でも常にポジティブ

7.分析思考↓ 物事の理由と原因を追究します

8.共感性 共感性

9.個別化 個別化

10.責任感 責任感

 

2018/07/26

1.分析思考 物事の理由と原因を追究します

2.調和性 意見の一致を求める、異なる意見でも最適解を求める

3.社交性 知らない人と出会い、惹きつけ味方につけることが大好き

4.アレンジ 多くの物事を整理し組織化することが出来る

5.親密性 他の人たちとの緊密な関係を楽しむ、目標達成の為に友人と努力したい

 

まず前回と今回の両方を通して見られるのは、コミュニケーション能力は2年前も今も健在で、対人関係能力が高いことは分かる。

 

また、分析思考もある程度高いことが読み取れる。

 

次に低い資質は、以下のようになった。

2020/04/06

30.戦略性 目的にむかうための選択肢を想定することが出来る

31.活発性 行動こそ有意義であり、行動したくてうずうずしている

32.最上志向 自分にとって、弱点克服ではなく強みを徹底的に伸ばしたい

33.未来志向 未来についてビジョンを描くのが得意

34.指令性 主導権を握りたい、自分の主張を通したいし人と意見をぶつけたい

 

影響力というカテゴリーにおいて、コミュニケーションと社交性のみが断トツで高く、後が断トツで低いのは特徴的だと思った。人と合わせたり仲良くしたりするのは得意だが、自分が自分が、と前にでる資質は低いということが特徴として出た。

 

その資質を理解して、自分の強みを活かしたいと思っている。自分にない資質について頑張っているのならば自分を褒めたたえたいと思う。

 

 

 

卒業式を終えて…

2020年3月24日をもって京都大学経済学部を卒業しました。

 

この4年間で学んだこと・自分が変わったところについて自分なりにまとめていきたいと思います。

 

3つの構成に分けたいと思います。

まず1つ目は、卒業した今、感じていること。

次に2つ目は、4年間の活動を振り返ったときに自分がどう変わったのかということ。

3つ目は、サークル・ゼミでもらった色紙から見えるみんなの僕に対する評価。

4つ目は、この4年間にこれからどんな意味を持たせていけばいいのか。

 

【卒業した今、感じていること】

率直にさみしい。4年間、大学は高校までと違って1から人間関係を作っていかないといけなかったし、そこまで深い関係になるとは思っていなかった。しかし、会うのにも理由が必要だったし、新歓や班発表を夜通し一緒にしたりすることもあって、高校のときよりも結びつきが強いように感じている。

高校から知り合った友達で5年先、10年先も一緒に飲む友達はほとんどいないと思う(はまちゃん、おもちくらい?)。でも大学で知り合った友達はこれからの人生でもずっとつながりあっていくのだと思う。

 

また、多くの人から追い出してもらえるのは非常に嬉しかった。人に囲まれる、人に愛されている状態が非常に好きなので、幸福でしかなかった。体調万全でいければよかったなーという想いが強い。

【4年間の活動】

4年間で自分が学んだこと、そして変わったことをまとめたい。

4年間の活動の中心は、サークル・ゼミ・バイトである。

 

サークル

・みんなを楽しませるというコミュニケーション能力(もてなし力)

・能動的に動くということ

 

サークルでは4年間いたが、サークル練でも合宿でもドライブ・飲み会でも自分が楽しむことももちろん大事にしていたが、それと同時に周りのみんなが楽しめているかどうかをとても気にしながら、活動していたので、そういうスキルは上がったし、みんなを楽しませるためには能動的に動いて、もてなすということが大事だったのでそういうところは伸びたと思う。

 

ゼミ

・批判的に考える能力

・大学の考え方、また論文的・研究的な思考は身についた気がする

 

正直、大学での学びはほぼ全てゼミに集約されていると言っても過言ではない。ゼミに入るまでは受験の詰め込み教育の産物といった感じで、教科書に書いてあること・先生が言っていることは全て正しいという前提で話を聞いていたし、疑って批判的に考えることなんか全く出来ていなかった。ゼミで質問力・自分の意見の持ち方について学べたと思う。

 

バイト

・お金を稼ぐということ

世の中の仕組みを知ることが出来たと思う。誰がこき使われて、誰が甘い汁を吸っているのかが分かったし、やはり希少性の高いスキルを持っている人間は重宝される。

 

悔いが残る点を挙げるとするならば、積極的に手を挙げられなかったシーンがいくつかあった点だ。学生のうちなんか特にノーリスクでいろんなことに挑めるのにそれをなかなかしなかったこと。これはゲームカフェ・留学等に言えることだ。

あとは、やらなければならないことを後回しにしてしまい、目先の利潤を追い求めたことがあったことだ。そのせいで英語も全然習得出来ていないし、中途半端になってしまったことがいっぱいあるので、限りある時間にしっかり優先順位をつけて取り組んでいかないと後で後悔するということは大きく学んだことだ。

【色紙の言葉】

色紙に関しては、まずゼミもサークルもしっかりと書いてくれている人が多かった。やっぱりそれは愛されていたのだと思うし、その愛されていた理由は、他にもいろいろあるかもしれないが、コミット力だったと思う。人一倍帰属意識の高い自分は常にゼミやサークルに顔を出していたと思うし、みんなにもそう評価してもらえている。

みんなが僕自身をどのように評価しているのかということを知るために、色紙でもらった言葉の中で、多かったものを挙げたい。

 

・明るい、元気、にぎやか

・優しい、誰とでも打ち解けられる

・企画力、バイタリティ

・オンとオフの切り替えがはっきりしている

・面白い、無茶ぶりに答えてる

 

これらの言葉が多かった。これをまとめると、明るくて、優しく、面白いという外交的な面と、オンとオフの切り替えがはっきりしているというしっかりとした面が共存している人間だと評価されていると考えられる。しかし、色紙は基本的にいい面しか書かれていないのであまり真に受けて図に乗ってはいけないと思う。

 

あと、これは自分として嬉しかった言葉だが、嶋田先生と西田から「調整する力、最後までやり抜く力は原ゼミでもNo.1だと思う、ゼミ長でも良かったくらい」との言葉をいただいて、前者は自分の強み、後者は3回生に入ったくらいからすごく意識していたことなので、そのように評価してもらえたことは非常に嬉しかった。

 

 

【どのような意味を持たせるのか】

 4年間で自分が変わったところ・変われなかったところをしっかりと振り返り、社会人生活につなげていきたいと思う。そうすることでこの4年間は無駄になることなく、実りのあるものになるだろう。

 

映画「何者」を視聴して…

概要

・テーマは就活で、何者かになろうともがく就活生の苦悩を描いている。

 

感想

この作品のメッセージは、「他人と比べるな、等身大の自分でぶつかっていけ」ということだと思う。

 

去年まで就活生であった僕には、正直心が痛くなるようなリアルな描写が多かった。

主な登場人物は、以下の通りである。

・就活の分析ばかりして、自分は選考には受からないがプライドばかり高く虚勢を張る主人公「たくと」

・素直でヒトに愛されたり頼るのが上手く、自分の中にもしっかりと折り合いをつけられる世渡り上手の「コータロー」

・不器用ながらも一生懸命に前に進もうとするが、家庭の事情により自分の就活をしばられてしまう「みずき」

・自分で成し遂げたことは何もなく本当は自信がないため自分の肩書に必死にすがろうとする「りか」

・自分は他の人とは違う、センスがあると思われたくてカッコつけようとするが、本当は自分が他の人と同じモノサシで測られるのが怖いだけの「たかよし」

・顔こそ出てこないが、「たくと」と一緒に演劇の脚本をやっていて、今もプロを目指して自分の演劇を作っている「ギンジ」 

 

それぞれの心情も痛いほどわかる、いままでやりたいことやっていれば、楽しく過ごすことが出来たのに就活では急に情報の波に揉まれながらも自分の進路を決めていかなければならない。

 

そこには不安・焦り・恐怖・嫉妬…様々な感情が渦巻いている。

 

表面上、みんなで協力して就活対策とか行うけれども、みんなが同じ方向を向いてるわけではないし、誰かがいなくなると欠席裁判みたいに、「あいつの受けてる会社やばくない」とか「あの対策はやりすぎでしょ」とかお互いに対するディスが出てくる。でもこれは本当にその人を批判したいわけじゃない、ただ自分のやり方があっているという安心感を得たいだけなのだ。

 

物語の後半で、衝撃の事実が分かる。「たくと」は、みんなの就活を応援しているような態度をとっていたが、本当はTwitterの裏垢で、みんなの行動を分析して、バカにするような投稿を繰り返していた。

 

「たくと」は、自分以外の登場人物をバカにしていると「りか」に指摘されるが、俺は違うと思う。「たくと」は、みんなのことが羨ましかった。目の前のことに一生懸命になれるみんなのことが。自分は達観した人間で、俯瞰できるのが自分と他の人との違いだと思っているから、そこのアイデンティティーを保つためだけにツイートを繰り返していた。でも、それを自分の一番好きな「みずき」に見られたとき、自分がいかに愚かなことをしていたのかにやっと気づくことが出来たのだと思う。

 

これらから自分が何をすべきなのか悟った「たくと」は、散々目の敵にしていた「ギンジ」の公演を見に行く。そこには粗削りでも自分の表現したい演劇を必死に伝えようとしている「ギンジ」の姿があった。それを目の当たりにした「たくと」は「ギンジ」とは違う道にはなるが、不格好でもいいから自分の道を切り開こうと頑張っていく背中が映し出されるところで物語は終わる。

 

この間、心理学に関する本で出てきた「認知的不協和」に「たくと」は陥ってしまっていると思った。プロの世界を甘く見てやりたい演劇を続けている「ギンジ」は間違っていて、現実をみているじぶんが正しいと思いたいだけ。でも他人を否定すればするほど自分の首がつまり、何もできなくなるのだ。

 

また、この作品の中で何度も出てくる言葉がある。「頭の中にあるうちは全部が傑作だ」という言葉。これは本当は「たくと」に向けられた言葉だと思う。完璧主義で他人に自分の弱みを見せることのできない、10でも20でもいいから、世の中に発信していかないといけないのは「たくと」なのである。

 

読んだら忘れない読書術 樺沢紫苑

1.概要

 

第1章 なぜ読書は必要なのか?読書によって得られる8つのこと

第2章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 3つの基本

第3章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 2つのキーワード

第4章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 超実践編

第5章 「読んだら忘れない」精神科医の本の選択術

第6章 早く、安く、たくさん読める究極の電子書籍読書術

 

以上の6章から構成されているが、この本を通じて述べられているのは、本は仕事にとって人生にとって非常に有用な知識を与えてくれる存在であり、その効果を最大限活かすには、本の内容を忘れない読書術が必要であるということだ。

 

2.感想

第1章 なぜ読書は必要なのか?読書によって得られる8つのこと


この章の中で自分に一番響いたのは、仕事力の面である。例ではキッチンスタジアムというテレビ番組を用いていたが、~について調べてくれとか言われたときに自分のなかにカードがそろっているのか、情報・知識がどれくらい蓄えられているのかというのは、そのまま仕事の速さ・質に直結する。特にコンサルタントという職業は、自分のカバーする領域が次の日には変わっているかもしれない仕事だ。たくさん本を読んで、それを議論できるレベルにまで落とし込んでいくということは欠かせないだろう。
また、人生に深みを与えてくれるというのも全くもって同感である。紙が生まれてから何千年という間に人間が考えてきたことが本にはある。これを利用しないわけにはいかない。
”IQを左右する要因として、遺伝の次に多いのは読書量だ”(アイオワ州立大学の研究)
”成功している経営者のほとんどは、読書家である” (1人のコンサルタントの意見)

 

第2章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 3つの基本

3つの基本とは以下のとおりである。
・1週間に3回アウトプットする

  読書中に気になったところはマーカーを引くこととメモをすること
  Excelに感想を書く


・効率的に読書する(スキマ時間)

  移動時間は目標設定しながら読書する

  (いつまでにどこまで読むか決めてしまうと集中力が増すらしい)


・「深読」をする

  内容を説明できる・議論できるレベルまで達しないと読んだことにはならない  

 

第3章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 2つのキーワード

「アウトプット」と「スキマ時間」がキーワードとなる。

 

第4章 「読んだら忘れない」精神科医の読書術 超実践編

〇最初に全体の概要を掴むパラパラ読書術
 ・出発地と目的地をはっきりさせることで読書の学習効果を高める


〇知りたい部分を先に読んでしまうワープ読書術
 ・「何のためにこの本を読むのか」がはっきりしているときにおすすめ


〇自分のレベルに合った本を読むための守破離読書法
 ・自分がその分野においてどのレベルなのか、それに合った読書をすべき


〇1冊の本から複数の本にたどっていく数珠つなぎ読書法
 ・参考文献などから気になる本をピックアップして読む

第5章 「読んだら忘れない」精神科医の本の選択術

守破離読書術 自分のレベルに合わせた本を読むことが大事

〇自分のなりたい人が読んでいる本を読む

 

”「古典を読む」というのは非常に重要なことですが、いきなり古典から読み始めてもよむとおすのは至難の業です”
”「広げる読書」と「深める読書」、そのバランスが重要”

第6章 早く、安く、たくさん読める究極の電子書籍読書術

 マーカーを使うとか、検索機能を使うとか、前から実践していることが多かったのでそのまま自分の読書術で頑張りたいと思う。

 

 

 

金か顔かっていう話

今日はバイト以外用事がなかったので、午前中YouTubeを見ていました。

 

僕が見ていたのは、めちゃくちゃ金を持っていないイケメン

         めちゃくちゃ金を持っているデブ

 

どっちが女性にモテるのかという検証動画でした。

 

 

結論から言うと、貧しいイケメンが圧倒的に人気だったわけですが…

 

僕が面白いなと思ったのはこの結果の部分ではありません。

めちゃくちゃ金を持っているデブを選んだ女性のコメントにハッとしたのです。

 

 

「お金を稼ぐ能力がある人には、それだけの魅力がある」

 

 

なるほど…

その女性は、他のイケメンを選んだ女性よりは年上だったと思います。

社会で生きていく中で、お金を稼いでいる人には必ず、それ相応の魅力があるということを実感されたのでしょうか。なかなか的を射たコメントではないかと納得してしまいました。学生なので、断言はできませんが。

 

大人になると、女性はお金を持っている男を好むという話がありますが、それはもしかしたら金のみを求めているのではなく、金を稼ぐ能力を持っている男の人間力も魅力だと感じているのかもしれない、いやそうであったらいいなと思っています。